量子コンピュータの研究室にいたこともあって、今まで量子コンピュータの本を何冊か読んできたのですが、結局どれも難しく、理解したようなできなかったような感じでした。まあ、そもそも原理が難しいからしょうがないんですが…
友達から「説明して!」とかいわれたら内心「勘弁して」って思うくらい知識が整理されていませんでした笑
しかし最近、僕が学部時代に所属していた、量子コンピュータで有名な東京大学「古澤研究室」の准教授さん武田俊太郎さん(現武田研究室)が、一般向けに量子コンピュータの原理を超絶わかりやすく解説された本を出版されました。
これは読むしかない!!!と思い、即アマゾンでポチったのですが、
これは今までの一般向け量子コンピュータの本の中で最強だわ…
と思ったので紹介していきます。
原理だけでなく、0からわかりやすくカジュアルに解説
この本です。
「量子コンピュータが本当に分かる!第一線開発者がやさしく明かす仕組みと可能性」
普通の参考書は結構堅苦しい感じで難しいのですが、この本はかなり一般向けに書かれており、めちゃくちゃ読みやすく感じました。
この本の特徴を3つほど紹介していきます。
その1:完全初心者でも安心
まず、一番最強だなって思ったのが、知識が殆どない人でも量子コンピュータがどのようなものか、イメージできるようになることです。
量子コンピュータの本となると、専門用語が大量だったり、量子力学の理解が前提だったりと、やはり高度な内容になってしまうのが普通です。
ですが、この本では完全一般向けに、量子コンピュータの原理をわかりやすく解説してあります。
他にももちろん一般向けの量子コンピュータの本はあるのですが、説明がぼんやりしていたり、飛んだりしているのが多く(難しい内容を一般向けに書くとこうなるのは仕方ないことではあるのですが)、なんとなくわかった気になっただけ、というのが多く感じます。
この本は一般向けでありながらわかりにくい専門用語を使わず、また量子コンピュータ理解のために必須となる量子力学についても避けることなくわかりやすく説明しています。
まさに、最初に読むべき本だ…と感じました。
その2:正しい知識が身につく
ほとんどの人は量子コンピュータって言葉きいたことくらいはありますよね。最近になってニュースに度々取り上げられるようになりました。
量子コンピュータに対して
- なんか普通のコンピュータよりもものすごく速いってきいた
- 量子コンピュータもう売ってるみたいなこと聞いたけど…
- あと20年くらいで量子コンピュータが普及するかも!
くらいのイメージを持っていると思います。なんかよくわかんないけど普通のコンピュータよりもすごい!みたいな。
ですが量子コンピュータが現在のコンピュータよりも圧倒的に速い!というのは誤解です。
この本には原理だけでなく、量子コンピュータに対するよくある人々の誤解や、量子コンピュータが直面してる課題まで、一般向けにわかりやすく書かれています。
今まで量子コンピュータ関連の本を何冊か読んできましたが、最初にこれ読んでおけばよかったなぁと思いました。
その3:量子コンピュータ研究の現状が正確にわかる
量子コンピュータの研究をしている人は世界にも僅かです。
この本の最後の章では、実際に研究をしている著者にしかわからない現場の実態が記されています。単に量子コンピュータが何なのかざっくり知りたい!って人にとっては必要ないかもしれませんが、かなりレアな情報であることは間違いありません。そういった面でも、この本に価値はあるでしょう。
まとめ:量子コンピュータの原理も最先端も、ココから始めよう。
いま話題の量子コンピュータ、なんとなく原理を知りたいという方も多いのでは?
最初はわかりやすく紹介されている本を読むのがベストだと思います。ぜひココからはいってみましょう!